
レンタカー事業者証明書とは、道路運送法第80条第1項の許可(レンタカー事業の許可)を受けた者であることを証明する書面で、運輸支局が交付します。わナンバーで車を登録するときに、その写しを登録の書類に付けて使います。有効期限は交付日の翌日から5年で、更新は期限の1か月前から申請でき、使えるのは交付を受けた運輸局の管内に限られます。この記事では、国土交通省の通達と各地の運輸支局の要綱をもとに、交付、更新、変更、返納の手続きを、整備工場や販売店の実務の順に並べました。
この記事で確認した一次情報
- 貸渡人を自動車の使用者として行う自家用自動車の貸渡し(レンタカー)の取扱いについて(国土交通省自動車局長通達)5. レンタカー事業者証明書等の発行手続き
- レンタカー事業者証明書等交付要綱(和歌山運輸支局)第4条〜第11条
- レンタカーの手続きに関するお知らせ(千葉運輸支局)制度改正の経緯、証明書の概要
- レンタカー業の申請について(京都運輸支局)よくあるお問い合わせ
レンタカー事業者証明書とは
レンタカー事業者証明書は、国土交通省の通達で「道路運送法第80条第1項の規定による自家用自動車の有償貸渡しの許可を受けた者であることを証する書面」と定義されている書類です。通達は、車両の配置事務所の所在地を管轄する運輸支局長が事業者にこの証明書を発行できるとし、交付の細かな決まり(交付要綱)は各地方運輸局と沖縄総合事務局が定めるとしています。証明書ができたのは、レンタカーの登録手続きを軽くするための制度改正がきっかけです。千葉運輸支局の資料によると、以前はレンタカーを増車するたびに輸送担当へ届け出て「事業用自動車等連絡書」の交付を受け、それを登録窓口に出していました。改正後は、輸送担当で一度だけ証明書の交付を受け、その写しを登録申請書に付ければよくなりました。関東では2020年4月から、近畿では令和3年11月から、この形に変わったと各運輸支局が案内しています。
| 項目 | 内容(一次情報) |
|---|---|
| 何を証明するか | 道路運送法第80条第1項の許可を受けた者であること(国土交通省通達) |
| 交付する窓口 | 配置事務所の所在地を管轄する運輸支局(輸送担当) |
| 申請の様式 | レンタカー事業者証明書交付等申請書(和歌山運輸支局の要綱では様式第2号) |
| 有効期限 | 交付日の翌日から5年 |
| 使える範囲 | 交付した運輸局の管内の運輸支局、自動車検査登録事務所、軽自動車検査協会 |
| 使えない車 | 自家用マイクロバスの登録には使えない(和歌山運輸支局の要綱) |
レンタカー事業者証明書を使う場面(わナンバーの登録)
レンタカー事業者証明書を使うのは、車をレンタカーとして登録する場面で、登録申請のたびに証明書の写しを付けます。ナンバーの付いていない新車や中古車をわナンバーで登録するとき、今の代車を自家用ナンバーからわナンバーに変えるときのいずれも、写しが要ります。京都運輸支局のよくあるお問い合わせでは、初めてわナンバーにする場合は許可申請をして許可を受け、証明書の交付を受けてから登録するよう案内し、すでに証明書を持っているなら写しを登録申請に付けるよう書いています。千葉運輸支局の資料は、車両登録のときに証明書のコピーを添付するとしているので、同じ日に複数の車を登録するなら、台数分の写しを用意しておくと窓口で困りません。証明書の発行を待っている間に登録したい場合は、事業用自動車等連絡書の発行を受けて登録申請する方法があると京都運輸支局は案内しています。マイクロバスは別扱いです。証明書は使えません。
車両の登録書類の全体はわナンバー登録の必要書類に、許可から登録までの順番はわナンバーを取得するにはにまとめています。
レンタカー事業者証明書交付等申請書と交付の流れ
レンタカー事業者証明書の交付は、レンタカー事業者証明書交付等申請書を、配置事務所の所在地を管轄する運輸支局の輸送担当に出して受けます。ただし新しく許可を受けた事業者は、申請をしなくても許可のときに証明書が交付されると、和歌山運輸支局の要綱(第5条第2項)に書かれています。新潟運輸支局と沖縄総合事務局の手引きも、許可書と一緒に証明書を渡すとしています。交付等申請書が必要になるのは、すでに許可を持つ事業者が新しく交付を受けるとき、別の都県の配置事務所で交付を受けるとき、更新、記載事項の変更、再交付のときです。千葉運輸支局の資料は、交付申請があれば原則として即日交付するとしていますが、日数は運輸局ごとに違うことがあります。窓口で確かめましょう。申請書の様式と記載例は、京都運輸支局などがホームページに載せています。京都運輸支局は、レンタカー事業の手続きにe-Govのオンライン申請も使えると案内しています。
- 配置事務所を管轄する運輸支局(輸送担当)のページで、交付等申請書の様式と記載例を確かめる
- 交付、更新、変更、再交付のどれに当たるかを選んで記入する
- 窓口、郵送、オンラインのどれで出せるかを運輸支局に確かめて提出する
- 交付された証明書の原本は社内で保管し、登録のたびに写しを取る
レンタカー事業者証明書の有効期限と更新
レンタカー事業者証明書の有効期限は交付日の翌日から5年で、期限が来る前に更新の申請をしないと、わナンバーの登録に使えなくなります。和歌山運輸支局の要綱は、更新の申請は証明書に書かれた有効期限の1か月前からでき、更新すると従前の有効期限から新たに5年の期限が付くと定めています。千葉運輸支局の資料も、有効期限5年、更新の申請は期限の1か月前から可能としています。京都運輸支局のよくあるお問い合わせでは、更新は交付等申請(継続)として出すと案内しています。注意したいのは、5年に1回しか起きない手続きなので、担当者が替わると期限を誰も覚えていないことがある点です。証明書が切れていると気づくのは、たいてい車を増やそうとして登録窓口に行ったときです。対策は単純です。期限の1か月前と2か月前を社内の予定表に入れておけば、増車の段取りが止まりません。記載事項の変更や再交付で受け取った証明書は、有効期限が従前と同じままになる点も覚えておいてください。
記載事項の変更、再交付、返納
会社の名称や住所が変わったときは、許可の変更届出と、レンタカー事業者証明書の記載事項変更の申請を両方出します。国土交通省の通達は、貸渡人の氏名や名称、住所を変えたときは遅滞なく主たる事務所を管轄する運輸支局長に届け出るという条件を付けています。和歌山運輸支局の要綱は、氏名や名称、住所が変わったときは交付等申請書で申請し、変更後の内容が書かれた証明書の交付を受けなければならないと定めています。中部運輸局も、名称や住所を変えたときは証明書の記載事項の変更が必要で、管轄の運輸支局ごとに書き換えるよう案内しています。証明書をなくしたり、使えないほど汚したり破いたりしたときは、交付等申請書で再交付を受けます。レンタカー事業をやめたときは、証明書を運輸支局に返納しなければなりません。証明書を他人に譲り渡したり貸したりすることは、要綱で禁じられています。原本の保管場所も決めておきましょう。
| こんなとき | 出すもの(和歌山運輸支局の要綱ほか) | 新しい証明書の有効期限 |
|---|---|---|
| 有効期限が近い | 交付等申請書(更新)、期限の1か月前から | 従前の期限から新たに5年 |
| 名称や住所が変わった | 許可の変更届出+交付等申請書(記載事項変更) | 従前と同じ |
| なくした、汚れた、破れた | 交付等申請書(再交付) | 従前と同じ |
| レンタカー事業をやめた | 廃止の届出、証明書の返納 | なし |
営業所を増やすときと、別の地方で登録するとき
レンタカー事業者証明書は交付した運輸局の管内でしか使えないので、別の地方運輸局の管内に営業所を出すときは、その地域の運輸支局で別に交付を受けます。京都運輸支局は、京都で交付した証明書は近畿管内(大阪、京都、兵庫、奈良、滋賀、和歌山)の登録窓口と軽自動車検査協会で使え、近畿以外の運輸支局で発行されたものは使えないと案内しています。千葉運輸支局の資料も、有効範囲は関東管内で、複数の都県に貸渡し事務所を持つ事業者が運輸支局ごとに交付を受けることを妨げないとしています。証明書とは別に、配置事務所を新設したり移したりするときは、あらかじめ届け出るという条件が通達で付いています。軽自動車の登録は軽自動車検査協会で行い、そこでも管内の証明書の写しを使えます。整備工場と販売店を別の県で営む会社は、どの拠点にわナンバー車を置くかを先に決めてから、証明書の手続きを進めると二度手間を防げます。
フランチャイズ加盟店の場合の名義と扱い
わにゃふるカービジネスの加盟店は、株式会社バンクレンタカーのフランチャイズに入り、「バンクレンタカー カーネット(地域名)営業所」として営業します。本部が許可を持っているため、加盟店が自社でレンタカー事業の許可を取る必要はありません。そのうえで、加盟店の営業所でわナンバーを登録するときに使うレンタカー事業者証明書が誰の名義になるか、交付や更新の申請を誰が行うか、写しをどう受け取って使うかは、本部の運用で決まる事項です。この記事では断定せず、本部に確認が要る点としておきます。加盟を検討するときは、資料請求やお問い合わせの際に、証明書の名義と更新の段取り、登録の手続きを誰が担うかを尋ねてください。一般的な決まりとしては、証明書は許可を受けた者に交付され、写しは車両ごとの登録書類に付けるもので、第三者に譲り渡したり貸したりはできないと和歌山運輸支局の要綱に書かれています。
許可や証明書の段取りを含めて資料でご説明します
わにゃふるカービジネスで、加盟店のわナンバー登録の手続きがどう進むか、証明書の扱いを含めてお問い合わせください。資料には仕組みと費用、申込みの流れをまとめています。お電話(03-5256-7877、平日9:00〜12:00と13:00〜18:00)でもご相談いただけます。
よくある質問
- レンタカー事業者証明書は許可書と同じものですか?
- 別の書類です。許可書は許可そのものを示す書類で、レンタカー事業者証明書は許可を受けた者であることを登録窓口に示すための書面です。新規許可のときは、許可書と一緒に証明書が交付されると和歌山運輸支局の要綱や新潟運輸支局の手引きに書かれています。
- レンタカー事業者証明書の有効期限は何年ですか?
- 交付日の翌日から5年です。更新は有効期限の1か月前から申請でき、更新後は従前の期限から新たに5年の期限が付きます。記載事項の変更や再交付で受け取った証明書の期限は、従前と同じです。
- レンタカー事業者証明書交付等申請書はどこで手に入りますか?
- 配置事務所を管轄する運輸支局のホームページに様式と記載例が載っていることがあります。京都運輸支局のレンタカー業のページには、交付申請書の様式と記載例、交付要綱が掲載されています。見つからない場合は輸送担当に問い合わせてください。
- 証明書の発行を待っている間は、わナンバーの登録ができませんか?
- 京都運輸支局のよくあるお問い合わせでは、発行待ちの間は事業用自動車等連絡書の発行を受けて登録申請するよう案内しています。扱いは運輸局ごとに違うことがあるので、管轄の運輸支局に確かめてください。
- フランチャイズの加盟店では、証明書は誰の名義になりますか?
- 本部の運用で決まる事項のため、この記事では断定しません。わにゃふるカービジネスを検討中の方は、資料請求やお問い合わせの際に、証明書の名義と更新の段取りをお尋ねください。
参考にした一次情報
- 国土交通省自動車局長通達「貸渡人を自動車の使用者として行う自家用自動車の貸渡し(レンタカー)の取扱いについて」:https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001485360.pdf
- 近畿運輸局 和歌山運輸支局「レンタカー事業者証明書等交付要綱」:https://wwwtb.mlit.go.jp/kinki/wakayama/rentcar/rentcarkouhu2022-06.pdf
- 関東運輸局 千葉運輸支局「レンタカーの手続きに関するお知らせ」:https://wwwtb.mlit.go.jp/kanto/s_chiba/date/rent_syoumei.pdf
- 近畿運輸局 京都運輸支局「レンタカー業の申請について」:https://wwwtb.mlit.go.jp/kinki/kyoto-honchosya/rentacar.html
- 中部運輸局「レンタカー事業を経営する方へ」:https://wwwtb.mlit.go.jp/chubu/jikou/rentacar/renta-tetsuduki.pdf
- 北陸信越運輸局 新潟運輸支局「自家用自動車有償貸渡(レンタカー事業)許可申請等の手引き」:https://wwwtb.mlit.go.jp/hokushin/niigata/use/shinsei/rentatebiki2023.pdf
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