
代車をわナンバーに切り替えるとき、税金がどう変わるかを気にする経営者は多いはずです。わナンバーは有償で貸し出せる車なので、緑ナンバーのように税金が安くなると思われがちですが、法令を読むと違います。わナンバーの車は道路運送法第80条で有償の貸渡しを許可された自家用自動車で、自動車税も自動車重量税も自家用の税率で計算するのが基本です。変わるのは、車検が1年ごとになることで重量税を毎年納める点です。この記事では、2026年4月の名称変更と環境性能割の廃止を反映して、わナンバーにかかる税金を一次情報で整理しました。わナンバーの税金について、自動車税と重量税は自家用の税率で計算する根拠と、その税額を順に確認します。
この記事で確認した一次情報
- 地方税法(e-Gov法令検索)第146条、第154条〜第157条(自動車税)、第448条(軽自動車税の標準税率)
- 東京都主税局 自動車税営業用(緑ナンバー)と自家用(白ナンバー)の税率表、名称変更と環境性能割の廃止
- 租税特別措置法(e-Gov法令検索)第90条の11(自動車重量税率の特例、事業用と自家用の区分)
- 国土交通省 2026年5月1日からの自動車重量税の税額表(継続検査等時)乗用車の1年自家用、2年自家用、1年事業用の税額
わナンバーにかかる税金の一覧(2026年度)
わナンバーの車にかかる主な税金は、毎年4月1日時点の所有者にかかる自動車税(軽自動車は軽自動車税)と、車検を受けるときに納める自動車重量税の2つです。東京都主税局は、令和8年(2026年)4月1日から自動車税種別割の名称が自動車税へ変わったと案内しています。地方税法も、第146条で自動車税は自動車の主たる定置場所在の道府県で所有者に課すと定め、賦課期日は4月1日(第155条)、納期は5月中で条例が定める(第156条)としています。車を取得したときにかかっていた自動車税環境性能割と軽自動車税環境性能割は、令和8年3月31日をもって廃止されました。2026年4月以降にわナンバーの車を取得しても、環境性能割はかかりません。自動車重量税は国税で、財務省の概要資料によると課税のタイミングは車検時です。車検証の有効期間の年数に応じた額を、車検のたびに納めます。
| 税金 | かかる時期 | わナンバーで変わること |
|---|---|---|
| 自動車税(旧称:自動車税種別割) | 毎年4月1日時点の所有者に課税され、納期は5月中です | 自家用の税率で計算するのが基本です |
| 軽自動車税 | 毎年4月1日時点の所有者に課税されます | 区分は定置場の市区町村に確認します |
| 自動車重量税 | 車検(新規検査、継続検査など)のときに納めます | 乗用は2回目以降の車検が1年ごとになり、毎年納めます |
| 環境性能割 | 令和8年3月31日をもって廃止されました | かかりません |
わナンバーの自動車税が自家用の税率になる根拠
わナンバーの自動車税は、自家用の税率で計算するのが基本です。地方税法第154条は、乗用車やトラックの標準税率を「営業用」と「自家用」に分けて定めています。東京都主税局の税率表は、営業用を緑ナンバー、自家用を白ナンバーと示しています。一方で、わナンバーの車は道路運送法第80条第1項で「自家用自動車は、国土交通大臣の許可を受けなければ、業として有償で貸し渡してはならない」と定められた、許可を受けて貸し渡す自家用自動車です。タクシーやトラック運送のような自動車運送事業に使う緑ナンバーの車とは、法律上の位置づけが違います。有償で貸し出していても、わナンバーの車は自家用自動車のままなので、税率表では自家用の欄を見ることになります。代車を自家用ナンバーからわナンバーに切り替えても、自動車税の年額は基本的に変わりません。正確な区分は、定置場の都道府県の税事務所に車検証を示して確認してください。
| 乗用車の総排気量 | 自家用(令和元年10月1日以後初回新規登録) | 自家用(令和元年9月30日以前初回新規登録) | 参考:営業用(緑ナンバー) |
|---|---|---|---|
| 1リットル以下 | 25,000円 | 29,500円 | 7,500円 |
| 1リットル超1.5リットル以下 | 30,500円 | 34,500円 | 8,500円 |
| 1.5リットル超2リットル以下 | 36,000円 | 39,500円 | 9,500円 |
| 2リットル超2.5リットル以下 | 43,500円 | 45,000円 | 13,800円 |
| 2.5リットル超3リットル以下 | 50,000円 | 51,000円 | 15,700円 |
東京都主税局の自動車税の税率表(年額、グリーン化特例の適用を受けない自動車の税率の抜粋)から乗用車の一部を抜き出しました。令和元年10月1日以後初回新規登録の自家用と営業用の額は、地方税法第154条第1項の標準税率と同じです。他の道府県の税率は条例で決まるため、定置場の道府県で確認してください。
東京都の案内では、4月1日現在で初回新規登録から13年を超えるガソリン車とLPG車、11年を超えるディーゼル車は、税額が概ね15%重くなります(バスとトラックは概ね10%)。代車には年式の古い車を回している工場も多いので、わナンバーにする車を選ぶときは、重課の対象になる年式かどうかも見ておくと、毎年の税負担を抑えられます。
わナンバーの自動車重量税(車検1年ごとの税額)
わナンバーの乗用車の自動車重量税は、自家用の税率で、車検証の有効期間1年分を車検のたびに納めます。自動車重量税法第7条の本則税率は車検証の有効期間の年数で決まり、租税特別措置法第90条の11は当分の間の税率を、第1項第1号の「道路運送法に規定する自動車運送事業などを経営する者がその事業の用に供する自動車」と、第2号の「それ以外の自動車」に分けています。わナンバーの車は自家用自動車の有償貸渡しで、自動車運送事業には当たらないため第2号、つまり自家用の税率です。乗用のわナンバーは道路運送車両法第61条により2回目以降の車検が1年なので、国土交通省の税額表(2026年5月1日から)の継続検査等時の「1年自家用」の欄を使います。車両重量1.5トン以下のエコカー外で13年未満なら12,300円で、2年自家用の24,600円の半額です。1年あたりの負担は同じですが、納める回数が毎年になります。
| 乗用車の車両重量 | 1年自家用(エコカー外・13年未満) | 1年自家用(13年経過) | 1年自家用(18年経過) | 参考:2年自家用(エコカー外・13年未満) |
|---|---|---|---|---|
| 0.5トン以下 | 4,100円 | 5,700円 | 6,300円 | 8,200円 |
| 1トン以下 | 8,200円 | 11,400円 | 12,600円 | 16,400円 |
| 1.5トン以下 | 12,300円 | 17,100円 | 18,900円 | 24,600円 |
| 2トン以下 | 16,400円 | 22,800円 | 25,200円 | 32,800円 |
| 2.5トン以下 | 20,500円 | 28,500円 | 31,500円 | 41,000円 |
国土交通省「2026年5月1日からの自動車重量税の税額表<継続検査等時における自動車重量税の税額>」の乗用車の欄から抜き出しました。エコカー(本則税率)の1年自家用は、0.5トンごとに2,500円です(1.5トン以下で7,500円)。新車新規登録時のエコカー減税は、燃費基準の達成度によって免税から25%軽減まで分かれます。
新車でわナンバーを登録した場合、最初の車検証の有効期間は2年なので、新車新規登録等時の税額表の「2年自家用」の欄が対象です。エコカー外で軽減なしの場合、車両重量1.5トン以下は24,600円です。軽自動車のわナンバーは車検が2年ごとで、継続検査等時の税額表の検査対象軽自動車「2年自家用」の欄では、エコカー外で13年未満が6,600円、13年経過が8,200円、18年経過が8,800円です。車検の期間の根拠はわナンバーの車検期間で説明しています。
軽自動車のわナンバーと軽自動車税
軽自動車のわナンバーにかかるのは、市区町村の軽自動車税です。地方税法第448条の標準税率は、四輪以上の軽自動車の乗用で営業用が年額6,900円、自家用が年額10,800円、貨物用で営業用が年額3,800円、自家用が年額5,000円です。同条第2項により、市区町村は標準税率を超える税率で課税できますが、その上限は標準税率の1.5倍です。賦課期日は自動車税と同じ4月1日で、納期は4月中で市区町村の条例が定めます(第449条、第450条)。わナンバーの軽自動車も道路運送法上は自家用自動車ですが、軽自動車税でどちらの区分になるかを示した一次情報は、この記事では確認できませんでした。軽自動車を配備する前に、定置場の市区町村の税務担当に確認してください。代車に軽自動車を多く使っている工場では、乗用車より税額が小さく、重量税も車検2年ごとで済むため、配備する車種を選ぶときの材料になります。
ここに挙げた額は地方税法第448条第1項第2号ハの標準税率です。実際の税額は市区町村の条例で決まるため、定置場の市区町村の案内を確認してください。
年度の途中でわナンバーへ切り替えたときの自動車税
年度の途中で代車をわナンバーへ切り替えても、その年度の自動車税が月割で分かれることは基本的にありません。地方税法第157条第4項は、4月1日の賦課期日の後に自動車の所有者が変わった場合、その年度の末日に変更があったものとみなすと定めています。その年度の自動車税は、4月1日時点の所有者にかかったままです。わにゃふるカービジネスでは、自社の代車をわナンバーへ切り替える際にいったん車両を販売する形になると案内していますが、この規定により年度の途中で税額が按分されることはありません。また第3項は、賦課期日の後に用途その他の諸元の変更で適用すべき税率が変わった場合でも、その年度は変更前の税率で課税すると定めています。一方、新しく登録した車は、納税義務が発生した月の翌月から月割で課税され、抹消登録などで納税義務がなくなった車はその月まで月割です(第157条第1項、第2項)。
- 第146条と第155条により、4月1日時点の所有者に1年分が課税されます。
- 第157条第4項により、年度の途中で所有者が変わっても、その年度は月割で分けません。
- 第157条第3項により、年度の途中で用途などが変わって税率が変わる場合も、その年度は変更前の税率が使われます。
- 第157条第1項と第2項により、新規登録は翌月から月割で、納税義務がなくなった場合はその月まで月割で課税されます。
わナンバーの税金を誰が負担するか(自社の車と配備車両)
わにゃふるカービジネスで車を用意する方法は、自社の車をわナンバーにする方法と、配備車両を用意する方法の2通りです。配備車両プランの月額には、車両、オプション、税金、車検点検整備、任意保険、車両保険、消耗品、修理などが含まれています。自動車税や重量税を車検や納期のたびに個別に払う形にならないため、毎年の出費の時期を気にせずに予算を組めます。代車を個別に維持していると、車検のタイミングでまとまった出費が発生するため、年間のコストが読みにくくなるのが実情です。自社の車をわナンバーにする場合は準備料金がかかりませんが、わナンバー用の任意保険の加入費用が別に必要です。税金の負担の分け方は契約の内容によるので、資料で確認してください。どちらの方法でも料金の詳細は価格ページに載っています。わナンバー車の保険の考え方はわナンバー車の保険にまとめました。
自社で道路運送法第80条の許可を受けてわナンバーを持つ場合は、税金の計算も納付も自社で管理します。許可の手続きの詳細は姉妹サイトの代車とレンタカー事業の解説サイトで紹介しています。わにゃふるでは、加盟店が株式会社バンクレンタカーのフランチャイズに入り「バンクレンタカー カーネット(地域名)営業所」になるため、自社で許可を一から取る必要がありません。貸し出す相手は入庫したお客様に限られ、一般の個人のお客様には貸し出しません。わナンバーが自家用なのか事業用なのかという区分の整理は、わナンバーは自家用?事業用?で詳しく扱っています。
わナンバーを自社で始めるなら、わにゃふるカービジネス
今お使いの代車の車種と年式をお知らせいただければ、わナンバーにした場合の車検の周期と、配備車両プランで月額に含まれる費用の範囲をご案内します。
まとめ
わナンバーの車は道路運送法第80条で有償の貸渡しを許可された自家用自動車なので、自動車税は自家用の税率で計算するのが基本で、わナンバーにしただけで税額が下がることはありません。自動車税種別割は2026年4月1日から自動車税という名称になり、環境性能割は2026年3月31日をもって廃止されています。変わるのは自動車重量税の納め方です。乗用のわナンバーは2回目以降の車検が1年ごとになり、国土交通省の税額表の1年自家用の欄の額を毎年納めます。車両重量1.5トン以下のエコカー外で13年未満なら12,300円です。軽自動車のわナンバーにかかる軽自動車税の区分と、自動車税の正確な区分は、定置場の市区町村や都道府県の税事務所で確認してから計画を立ててください。
わナンバーの税金に関するよくある質問
- わナンバーにすると自動車税は安くなりますか?
- 安くなるとは言えません。東京都主税局の税率表では、税率の安い営業用を緑ナンバー、自家用を白ナンバーと示しています。わナンバーの車は道路運送法第80条で有償の貸渡しを許可された「自家用自動車」で、緑ナンバーの事業用自動車ではないため、自家用の税率で計算するのが基本です。定置場の都道府県の税事務所で区分を確認してください。
- わナンバーの自動車重量税は、事業用の安い税率になりますか?
- 租税特別措置法第90条の11第1項第1号は、事業用の税率の対象を道路運送法に規定する自動車運送事業などの用に供する自動車としています。自家用自動車の有償貸渡しはこれに当たらないため、わナンバーの乗用車は第2号の自家用の税率で、車検証の有効期間1年の欄を使います。国土交通省の税額表(2026年5月1日から)では、車両重量1.5トン以下のエコカー外で13年未満の乗用車は12,300円です。
- 自動車税種別割と自動車税は別の税金ですか?
- 同じ税金です。東京都主税局は、令和8年4月1日から自動車税種別割が自動車税へ名称変更されたと案内しています。取得時にかかっていた自動車税環境性能割は、令和8年3月31日をもって廃止されました。
- 年度の途中で代車をわナンバーへ切り替えると、自動車税はどうなりますか?
- 地方税法第157条第4項は、4月1日の賦課期日の後に所有者が変わった場合、その年度の末日に変更があったものとみなすと定めています。つまり、その年度の自動車税は4月1日時点の所有者に課され、年度の途中で月割に分かれません。第3項により、年度の途中で用途などが変わって税率が変わる場合も、その年度は変更前の税率で課税されます。
- わナンバーの軽自動車の税金はいくらですか?
- 地方税法第448条の標準税率は、四輪以上の軽自動車の乗用で自家用が年額10,800円、営業用が年額6,900円です。実際の税率は市区町村の条例で決まり、標準税率の1.5倍まで上げられます。わナンバーの軽自動車がどちらの区分で課税されるかは、定置場の市区町村に確認してください。自動車重量税は車検2年ごとで、国土交通省の継続検査の税額表ではエコカー外で13年未満の場合6,600円です。
- わナンバーの車両や貸出の記録は、整備・販売の管理とまとめて扱えますか?
- 代車やわナンバー車の入庫・貸出の予定と、整備や販売の記録を別々に管理すると二重入力が増えます。自動車整備システム(自動車整備ソフト)や車両販売システム(車販ソフト)で顧客・車両・スケジュールを一元管理すると、貸出と入庫の段取りを1か所で確認できます。整備システム 比較や整備ソフト おすすめの情報を見るときは、整備ソフト 安いかどうかだけでなく、整備システム リースなしで始められるかも確かめてください。
参考にした一次情報
この記事は次の一次情報をもとに作成しています(2026年10月5日確認)。
- 地方税法 第146条、第154条〜第157条、第448条〜第450条(e-Gov法令検索):https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226
- 東京都主税局 自動車税:https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/automobiles/shubetsu
- 自動車重量税法 第7条(e-Gov法令検索):https://laws.e-gov.go.jp/law/346AC0000000089
- 租税特別措置法 第90条の11(e-Gov法令検索):https://laws.e-gov.go.jp/law/332AC0000000026
- 国土交通省 令和8年度税制改正に伴う自動車重量税の税額の基本的な考え方(フローチャート)その3と継続検査等時の税額表:https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001884517.pdf
- 国土交通省 令和8年度税制改正に伴う自動車重量税の税額の基本的な考え方(フローチャート)その1と新車新規登録等時の税額表:https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001999427.pdf
- 財務省 自動車重量税の概要:https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/consumption/131.pdf
- 道路運送法 第80条(e-Gov法令検索):https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000183
- 道路運送車両法 第61条(e-Gov法令検索):https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000185
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